2012年10月28日日曜日

乳歯列のときの隙間~日本橋・人形町・水天宮前・茅場町・月島・江東区・墨田区・台東区・江戸川区近く ひとりひとりに、きちんとフィットする矯正治療はメープル矯正歯科~


メープル矯正歯科院長の山口です。

乳歯に関するお話をします。

乳歯は生後6ヵ月で上下乳歯の前歯が生えはじめます。そして2歳半頃にはすべての乳歯が生えて、乳歯列が完成します。

みなさんのお子さんの乳歯の並びはどうでしょうか?
正常な乳歯の並びってご存知ですか?














実は完成した乳歯列のときには、歯と歯の間に隙間が存在します。
隙間があっても「うちの子は、すきっ歯だ」と思わないでください。正常です。ご安心ください。
この空隙は霊長空隙と発育空隙という2つの空隙が合わさったものです。
霊長空隙は、霊長類に多く見られる隙間です。











乳歯が生えた後でも顎は前と横方向に成長していきます。
顎の発育に伴ってできる空隙、これが発育空隙です。

この空隙は何のためにあるのか??という疑問が湧いてくると思います。
これは、後々の永久歯が生えるための隙間とお考えください。

以上のことをまとめると、
乳歯列のときに「隙間がなく、キレイに乳歯が並んでる」状態は、・・・・
将来、永久歯が生える隙間が足りなくなる可能があり、凸凹になる可能性が高くなります。

ましてや、乳歯列のときに、乳歯の凸凹があると将来ほぼ100%凸凹になります。

次回、さらに詳しい解説と実際の症例を踏まえてご説明いたします。











ひとりひとりに、きちんとフィットする矯正治療
人形町、水天宮前、茅場町、日本橋、月島、江東区、墨田区、台東区、江戸川区近く
メープル矯正歯科
http://www.maple-ortho.com

2012年10月12日金曜日

小児矯正(すきっ歯の症例) ~日本橋・人形町・水天宮前・茅場町・月島・江東区・墨田区・台東区・江戸川区近く ひとりひとりに、きちんとフィットする矯正治療〜メープル矯正歯科

メープル矯正歯科院長の山口です。

上あご前歯の隙っ歯を気にして来院された小児の患者さん(9歳♀)です。





















実は、こういう時期の上あご前歯の隙っ歯は正常であり、異常ではありません。

僕ら歯科医の世界では「みにくいアヒルの子の時期(ugly duckling stage)」と言います。
ただ・・・・あまりいい響きではないので、個人的にはこの表現は好きではありません(^_^;)

7歳ごろ、上あご前歯の永久歯は少し外側にハの字のように生えてくるため、隙っ歯の状態になります。しかしその後、隣から永久歯が順々に生えてきて、最終的には歯が真ん中方向に押されて自然に隙間が閉じるようになります。













今回の患者さんは、検査をしてみたところ、隙っ歯以外にもいろいろ問題がありました。

無料相談では、おおまかなことしか言えません。
細かい状況は、実際に型取り、写真、レントゲン撮影などの検査をしないと分かりません。




















写真から分かることとして、①上あご前歯の真ん中はほぼ顔の正中(黄色点線)に一致していますが、下あごの前歯の真ん中(赤点線)は顔の正中より左にズレています。
②下あごの前歯が上あご裏側の歯茎に食い込むくらい深い咬み合わせ(過蓋咬合)であります。成長期に過蓋咬合があると、正常な顎の成長がしにくく、前歯でものを噛みきることはできずに食べるのが遅くなります。





















下あごの写真です。赤矢印の部位は、乳歯2本残っており、その下から永久歯2本生えてきます。ところが黄色矢印の部位は乳歯1本残っており、その下から永久歯2本生えてきます。





















レントゲンで見ると一目瞭然です。先ほどの話の黄色矢印のところに永久歯が2本生えてきますが、明らかに隙間が足りず、このままだと確実に凸凹になってしまうことが分かります。

本来であれば、乳歯が2本残っているはずなんですが、なんらかの理由で早期脱落したものと思われます。乳歯が1本早期脱落した結果、下あご前歯全体がその隙間に向かって傾斜したものと推測できます。

虫歯で乳歯がボロボロになって抜けた場合、どうせ永久歯が生えてくるから乳歯が抜けても良いというわけではありません。乳歯が適正な時期まで残っている=永久歯が生える隙間を確保するそういう役割もあります。仮に乳歯が抜けなくても、虫歯がどんどん進行して乳歯の幅が小さくなるとその分永久歯が生える隙間は失われます。乳歯でも虫歯の治療が必要な場合もありますので、しっかりとかかりつけの歯科医と相談してください。

レントゲンは、外から見えない骨の中の状態がよく分かります。歯の本数(過剰、不足)に異常はないか、永久歯の生える方向に異常はないかなどをみます。
この患者さんの場合、実は上あごの前歯2本が足りません!!ちょうど真ん中から2番目の前歯が2本ありません。そのため永久歯が生えてくるのを待っていても、隙っ歯は治りません。
歯の本数に問題がないかを確かめるためにも、レントゲンは重要となります。





















今回はバイオネーターという取り外しの装置で治療を開始しています。上下前歯の真ん中が一致するような咬み合わせで装置を作ります。こうすることにより、顎がこの位置に成長を誘導させるためです。そして、顎を横に広げて、永久歯が生える隙間を確保します。単純な装置ですが、これ一つでいろいろなことができます。





















先ほど述べたように上あごの前歯が2本足りないため、隙っ歯は改善しないので、隙っ歯を改善するバネを組み込みました。



治療経過7か月です



















深かった前歯の咬み合わせも順調に持ち上がり、前歯の真ん中も一致してきました。





















バイオネーターにより顎の拡大も順調で、黄色矢印の部分も永久歯2本が問題なく生えてきました。













決して、検査・診断をしたからといってそこの医院で治療をしなかればいけないことではありません。でも検査をしないと、細かい問題点などが分かりません。
診断したけど、その治療方針でいいのか?などの不安があるかと思います。今は、セカンドオピニオンの時代です。不安があったら、他の医院に聞きにいくのはアリです。

矯正治療は長いお付き合いになる治療です。安心して治療をしてもらえる医院がベストと思っています。

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2012年10月10日水曜日

矯正治療と歯の移動に伴う痛み                                                                                     ~日本橋・人形町・水天宮前・茅場町・月島・江東区・墨田区・台東区・江戸川区近く ひとりひとりに、きちんとフィットする矯正治療はメープル矯正歯科~

メープル矯正歯科院長の山口です。

矯正と言えば、知り合いの矯正経験者から「痛い」イメージを植え付けられていると思います。

たしかに昔の矯正は、材料に乏しく、固い針金にいろいろたくさんループを組み込んで、少しでも力を弱める配慮をしていました。ただでさえブラケットが目立つのにさらにループの多い針金を入れてしまうとけっこう目立ってしまいます。











最近では、超弾性のニッケルチタンという針金ができ、細さは髪の毛くらいです。
とても柔らかいため、昔ほどの痛みはありません。当院でも模型が置いてあるので、一度触ってもらえれば、その細さと柔らかさにびっくりすることと思います。




























痛みはどうして起きるのでしょうか?

歯は直接、歯槽骨という骨の中にくっついているわけではありません。歯は歯根膜という繊維を介してトランポリンのようになって浮いています。
矯正治療により歯が動くときには、歯根膜が伸びる部分と縮む部分ができます。歯根膜は一定の幅を保とうとします。つまり歯根膜が伸びた部分は骨が作られ、縮む部分は逆に骨が吸収されます。これを繰り返して、歯は動いていきます。この骨を作ったり、溶かしたりする際に細胞から化学物質が放出されています。この物質には痛みを引き起こす作用があります。そのため、矯正治療中に痛みが出ることになります。



痛みは、個人差はありますが、イメージとしては、虫歯のづきづき痛みと違い、歯が浮いたような鈍い違和感が大半です。針金を入れた夜から2,3日、食べづらいことがあります。しかし、それを過ぎると今まで通りの生活ができるので、ご安心ください。
痛み止めの薬を飲んでしまうと、歯の移動に関与する物質が抑制され、歯の動きが悪くなると言われています。通常は、矯正治療をされているほとんどの方は痛み止めなしで過ごされています。

それにしても、「痛み」っていう作用は何のためにあるんでしょうかね??(^_^;)
今までに経験のない力が加わってるぞ!注意しなさい!!というようなことを本能的に脳に知らせているのかもしれませんね。いわゆる自らの生命を守るための原始的な自己防衛本能が備わっていることでしょうかね?生体の不思議ってところでしょうか?

でも逆に考えると、
「おお!この痛みによって歯は動いているんだ」というポジティブに喜びとして捉えてみてはいかがでしょうか?!(^^)!




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2012年10月5日金曜日

成人男性の矯正治療                                       ~日本橋・人形町・水天宮前・茅場町・月島・江東区・墨田区・台東区・江戸川区近く ひとりひとりに、きちんとフィットする矯正治療はメープル矯正歯科~

メープル矯正歯科院長の山口です。

先日、メープル矯正歯科近くの茅場町で開業されていて同じ日本橋歯科医師会リーフ歯科の林準治先生と飲みに行く機会がありました。(と言いますか、年齢も近く、住んでいるのも近くなので、よく一緒に飲みに行ってます(^_^;))

そこで興味深い話になりました。

林先生:「成人女性は美に対する意識が強いから矯正治療する人は多いけど、でも本当は成人男性こそ矯正治療をしなくてはいけない人が多いんだよね。ただ成人男性は、矯正治療を勧めてみても、矯正治療なんていまさら・・・って思い込んでいる人が多くて、矯正治療をしない人が多い。矯正治療と組み合わせた一般歯科治療ができれば、総合的により質の高い治療ができ、咬み合わせも良くなり、その後の予後も良くなると思う。今は、症状だけを緩和する苦し紛れの処置しかできないことが多いんだよ(T_T)」っと。

当院でも、最初の成人矯正は100%女性と思い込んでいたのですが、成人矯正第1号は成人男性でした。41歳の男性です。

 
 






















来院のきっかけは、会社の中にある歯医者で矯正治療を進められたことと奥様からも矯正やりなさい!と言われたことらしいです。ご本人いわく、もともとネットで調べるのが好きで、日本矯正歯科学会のホームページから仕事場近くの矯正専門医院を調べて、メープル矯正歯科にたどり着いたそうです。

嬉しかったこととしては、いろいろ話したあと、「治療はここでします。治療内容についてもすべて先生にお任せします。先生がベストと思う治療をお願いします」の言葉。仕事をしていて、こう言われるのは言葉では表現できない嬉しさです。

なかなかの重度の凸凹の症例。上下ともに歯が並ぶ土台の幅が狭いため、非抜歯にて土台を横に広げて歯を並べることにしました。

治療計画としては、①上あごの歯を並べる、②その間に下顎の親知らずを2本抜歯、③前歯の咬み合わせが持ち上がったら下あごの歯を並べる


4か月経過後の写真です。上あごの凸凹も解消し、前歯の咬み合わせも持ち上がってきました。






















下あごに装置が付けれる状態までになったので、5ヵ月後、下あごにも装置を付け始めました。






















現在、治療開始して9か月が経過しました。下あごも装置付けてから4か月が過ぎ、凸凹の解消も順調です!













ふと林先生との話を思い出し、成人男性の矯正治療の必要性についてご本人に聞いてみました。
そこで会社の男性の同僚から言われたこととして、
「なんでいまさら矯正?そんなに女子にモテたいの?」と言われたみたいです。

もしかしてまだ世間には、成人男性の矯正治療に対してそういう偏見・思い込みが残っているのかもしれませんね・・・(^_^;)
実際、矯正治療に年齢・性別の制限は関係ありません。どなたでも矯正治療は可能です。矯正治療は見た目の改善だけではありません。歯磨きしやすい環境を整え、咬み合わせを改善し、しっかり機能させる。これが矯正治療なんです。


参考までに「日本矯正歯科学会」のHPです。
http://www.jos.gr.jp/


参考までにリーフ歯科の林先生のHPです。
リーフ歯科:http://www.leaf-dental.com/





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